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帰化許可時期の海外渡航、パスポートはどうなるの?

帰化申請が終わり、結果が出る時期に海外出張の予定があるという外国籍の人は、今の国籍のパスポートがいつまで使えるのかと心配されていると思います。

 

法令通りに解釈すれば、帰化が成立した時点で日本国籍を持つことになります。日本国籍を取ったら自動的に元の国籍が失効するという国の人であれば、元の国のパスポートも日本帰化の時点から無効になる、というのが一般的な考え方です。

 

【帰化の日とはいつか】

 

まず、帰化の日はいつになるのかというと、日本政府の発行する「官報」に帰化の事実が告示された日となります。官報に載ると、通常は申請した法務局の職員から電話がかかってきて、官報に告示されたことを教えてくれます。

 

官報はインターネットで過去30日分だけ無料公開されています。PDFで見たりダウンロードできます。

https://kanpou.npb.go.jp/

 

法務局から電話が来ると「帰化の身分証明書」をもらうために法務局へ行くよう言われます。身分証明書をもらったら、次の手続きをすることになります。

 

1)役所で戸籍を作成する(帰化届)   

2)在留カード(特別永住者証含む)を入国管理局へ返す

 

戸籍が作れたら日本パスポートを作成することができます。それまでは、帰化はしても日本パスポートは作れません。

 

【戸籍作成、在留カード返納の期限】

 

帰化届の手続き期限は、告示の日から1か月以内です。理由なく期限内に届出しない場合は5万円以下の過料(刑罰でない)が定められています。(届出が遅れたからといって帰化が取り消されることはない、ということです)

 

実際に告示の日から1か月しかないと「手続きするには短すぎる」と思われているのか、法務省の実際の運用では、「帰化の身分証明書の交付」から1か月以内に手続きすればよいということにしています。

https://shinsei.e-gov.go.jp/search/servlet/Procedure?CLASSNAME=GTAEGOVMSTDETAIL&menSeqNo=0000006402&id=300mint010000

 

在留カード等の返却期限は、帰化した日から14日以内です。違反した場合は20万円以下の罰金(刑罰になる)が定められています。

 

入管のカード返納期限は14日以内と短いですが、ちょっと期限日を過ぎたくらいでは罰金規定は適用しないのが実際の運用だと思います。(ほかに違反容疑がある場合は厳しく適用すると思います)

 

【帰化日前後の海外渡航の問題】

 

在留カード等を返してしまうと、在留資格の証明がなくなるので旧パスポートで海外に出たら、日本へすぐには再入国できなくなります。

(日本のパスポートを取得して、それも持って渡航するのであれば、在留カードがなくても帰りは日本パスポートで帰れます)

 

海外渡航している間に帰化許可の告示が出た場合は、まさか突然「在留カードを返せ、外国パスポートは無効だ」とするのは無理があると思います。まだ法務局で「帰化の身分証明」ももらっていない状態なので、経過措置として問題なく元の国籍のパスポートで戻ってこられると思います。(いちおう、事前に法務局等に確認してください)

 

つまり、「帰化の身分証明書」をもらってから日本パスポートを取得するまでの間は「パスポートの空白期間」となる可能性があり、渡航には十分な注意が必要、ということになります。

 

 旧国籍で取っていた航空チケットの情報(名前など)を新国籍での情報に変えることができるのか、ということについては、航空会社によって対応が異なるようですので、航空会社へ事前に相談してみてください。航空会社によっては、名前等の変更に応じられる場合もあるようです。

 

戸籍法

 

第102条の2 帰化の届出は、帰化した者が、告示の日から1箇月以内に、これをしなければならない。この場合における届書の記載事項については、前条第2項の規定を準用する。

 

第137条 正当な理由がなくて期間内にすべき届出又は申請をしない者は、5万円以下の過料に処する。

 

入国管理法

 

第19条の14 在留カードは、次の各号のいずれかに該当する場合には、その効力を失う。
1 在留カードの交付を受けた中長期在留者が中長期在留者でなくなつたとき。

 

第19条の15 在留カードの交付を受けた中長期在留者は、その所持する在留カードが前条第1号、第2号又は第4号に該当して効力を失つたときは、その事由が生じた日から14日以内に、法務大臣に対し、当該在留カードを返納しなければならない。

 

第71条の3 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。

3 第19条の10第1項、第19条の15(第4項を除く。)又は第19条の16の規定に違反した者


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