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入居支援センターフォーラム(3月20日)


  面白いもので、仕事がひと息ついている今週、いろいろなお客様がひょっこりと遊びに来てくださいました。そのうちのおひとりから、イベントのお知らせを預かりましたので紹介します。

おかやま入居支援センター3周年記念フォーラム
〜地域で支えあう住環境のあり方〜
3月20日(日)午後1時〜5時
岡山県精神科医療センター4階サンクトホール
(岡山市北区鹿田本町3−16)
参加費:無料
定員:80名
主催:NPO法人おかやま入居支援センター
内容:基調報告「当センター3年の歩み」阪井ひとみ理事・宅建主任者
   パネルディスカッション(弁護士、社会福祉士、精神科医療施設職員、岡山県保健福祉部課長、岡山市精神保健施設長)
申し込み:3月10日(木)までこの用紙(PDFファイル)に記入し、FAX050-3488−4739へ送ってください。
問い合わせ:おかやま入居支援センター事務局 電話086−221-0530

 基調講演の阪井さんは実践的な人であり、話の内容にとても説得力のある方です。

 おかやま入居支援センターとは、賃貸借契約の保証人がいない人や、家主に敬遠されて入居拒否されがちな人が住居を持てるよう支援するため、弁護士・医師・社会福祉士・不動産仲介事業者などでつくったNPO法人です。具体的には、法人が身元保証人となったり、本人と大家や病院などとの仲介役となります。

 スタッフのお話を聞くと、現在は入居支援の対象を「高齢者」と「障がい者」に限定しているけれど、それ以外のさまざまな人からも問い合わせが来るということでした。現在特に多いのは刑務所の出所者で、身寄りがなかったり犯歴があるという理由で断られ、再出発できないという厳しい現状があるのだと話していました。
 
 入居させてもいいという大家さんが増えないことも悩みだとか。「多くの人に現状を理解してもらい、支援の輪を広げていきたい」とスタッフの方は呼び掛けていました。

   ■   ■

 ”住居難民”の問題は「無縁社会」とも密接に結びついていますよね、というお話もしました。地縁・血縁があることを前提とした賃貸借の慣習や制度のままだと、今後は住居難民が増えていくだろうと。外国人も、その”住居難民”になる確率がかなり高い人たちです。

 私が昔住んでいた米国サンフランシスコは1年中温暖だったので、ホームレスの数が多いことで有名でした。古い高層ホテルを長期滞在者用の安ホテルに変えた「レジデンスクラブ」が多くあって、住み込みでベッドメイクや調理の仕事をしている人がいました。あと、所有している賃貸ビルを自治体の仲介でホームレス向けの住居として提供する人もいました。 

 サンフランシスコ市はホームレス対策に力を入れていましたが、それはホームレスを支援する市民運動や市民グループの層が厚く、しっかり声を上げていたからこそだと思います。

 フォーラムは、私たちがどう住居問題をとらえて支援していくのかを考える、いい機会になると思います。

医療滞在ビザの身元保証機関って何ですか

 医療滞在ビザについて身元保証機関の登録に関する具体的なお知らせが外務省や経済産業省のHPで出ていますので、お知らせします。

【医療滞在ビザとは?】
 日本の医療機関の指示による行為(治療、人間ドック、健康診断、検診、歯科治療、温泉湯治を含む療養等)を日本で行う人に外務省が発給するビザです。ビザによる滞在期間は最大6カ月まで。場合によっては数次ビザも可能。同伴者(患者の親族である必要はありません)にも発給します。

【身元保証機関とは?】
 このビザで入国した人が治療費未払い、失踪などを起こさないよう、国内の病院との間に立って、治療費についての打ち合わせ、失踪時や不慮の事態への対応、帰国までの管理を請け負うコーディネート団体のうち、政府に登録されている機関のことです。
 海外の日本大使館・総領事館へ医療滞在ビザを申請する時には、身元保証機関の保証が必要になります。
 
 具体的には、以下の2種類の団体が登録されています。
(1)    観光庁が登録・管理する身元保証機関登録リストAに記載されている旅行会社
(2)    経済産業省が登録・管理する身元保証機関リストBに記載されている国際医療交流コーディネーター
登録団体は外務省のHPで公開されています。現在は大手旅行会社と、日本エマージェンシーアシスタンス株式会社が登録されています。
★登録旅行会社
http://www.mofa.go.jp/j_info/visit/visa/medical_stay3.html
★登録国際医療交流コーディネーター
http://www.mofa.go.jp/j_info/visit/visa/medical_stay2.html

【旅行会社の登録基準の概要】
http://www.mlit.go.jp/common/000134574.pdf
1)  旅行業法に規定する旅行業者であること。
2)  過去一年間に、継続して外国人患者・受診者等(以下、「外国人患者等」という。)の国内医療機関への受入業務の実績があること。
3)  国内の医療機関と外国人患者等受入業務の提携をしていること。
4)  この受入業務を取り扱う専管部署がある、又は専任者を置いていること。
5)  この業務に必要な外国語スタッフを配置できる体制があること。
6)  経営内容が健全であって、本件業務の取扱いが安定的に継続できること。
7)  本邦内のいかなる場所で本件業務に係る緊急事態が発生した場合でも、迅速に対応することが可能な体制を確保し、関係機関への協力を行う等の支援体制を取ることが可能であること。
8)  新たに登録の申請を行おうとする者(法人の場合は、当該法人の役員を含む。)が、過去において、外国人旅行者の不法入国、不法残留等に関与していないこと。
9)    医療滞在ビザに関して関係省庁との連絡・調整を真摯に行うことを約すること。

【国際医療交流コーディネーターの登録基準の概要】
http://www.meti.go.jp/press/20110203003/20110203003-2.pdf
1)法人であること
2) 過去二年間に、継続して外国人患者の国内医療機関への受入業務の実績があること。
3)  国内の医療機関と、外国人患者等受入業務の提携をしていること。
4)  この受入業務を取り扱う専管部署がある、又は専任者を置いていること。
5)  この業務に必要な外国語スタッフを配置できる体制があること。
6)  経営内容が健全であって、本件業務の取扱いが安定的に継続できること。
7)  貸借対照表に記載された資産の総額から同表に記載された負債の総額を控除した額が500万円以上であること。
8)  本邦内のいかなる場所で本件業務に係る緊急事態が発生した場合でも、迅速に対応することが可能な体制を確保し、関係機関への協力を行う等の支援体制を取ることが可能であること。
9)  外国人患者等の国内滞在、診療等に関する問い合わせ等に対応するために必要な事業所を日本国内に有すること。
10)  医療滞在ビザについて関係省庁との連絡・調整を真摯に行うことを約すること。
11)  登録の申請を行おうとする法人の役員が入管法違反や犯歴、政治活動歴がないこと。

 より具体的な内容&最新情報については、以下のサイトをご参照ください。

★外務省
医療滞在ビザ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/medical/index.html
医療滞在ビザの身元保証機関の登録に関するお知らせ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/medical/oshirase1102.html
「医療滞在ビザ」に係る外国人患者等受入れ医療機関の皆様へ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/medical/organizar.html

★経済産業省
医療滞在査証(ビザ)に係る身元保証機関の登録基準等を策定
http://www.meti.go.jp/press/20110203003/20110203003.html

★観光庁
医療滞在ビザに係る身元保証機関の登録基準を定めました!
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news03_000021.html


ラーメン屋のコックに在留資格認めるー東京地裁


  2011年2月19日付読売新聞(電子版)によると、中国料理コックとして在留資格「技能」を与えられていた東京都の中国籍男性調理師(44)がラーメン店で勤務していて入管から在留資格取り消され、退去強制処分を受けていた問題で、東京地裁は18日、ラーメン店勤務は専門技能にあたるとして退去強制処分を取り消し、調理師の在留を認める判決を出しました。

 報道によると裁判長は、ラーメン店でも中華料理の技能は生かされており、資格外活動とは言えないと述べたそうです。国側は「ラーメン店のメニューはみそラーメンなど日本で独自に発展したものがほとんどで、中華料理の専門技術は必要ではない」と主張したそうですが、「チャーハンやシューマイもあり、中華料理と無関係ではない」と裁判所は判断しました。

 男性は1999年に入国し、神奈川県や東京都の中華料理店で働いていましたが失業し、再び本格的な中華料理店で働くため求職しながら2009年4月から東京都のラーメン店で働いていたそうです。

   ■    ■

 驚いた!すごく驚きました!いやー、裁判は怖いですね(笑)。入管実務では、「技能」という在留資格は、母国独特の熟練した技能を使って働く外国人に与えられ、調理師(コック)もその中に入っています。調理師の場合は基本的に10年以上の実務経験が要求され、中華料理店の中国人コックはこの在留資格で働いている人が非常に多いです。

 この在留資格で認められる調理師は、「料理の調理または食品の製造に係る技能で外国において考案され我が国において特殊なものを要する業務に従事する者」(入管法7条1項2号基準省令)となっています。だから国側は、「ラーメン店のメニューはみそラーメンなど日本で独自に発展したものがほとんどで、中華料理の専門技術は必要ではない」と主張したんですね。それに対する裁判所の答え「チャーハンやシューマイもあり、中華料理と無関係ではない」は、うーん、確かにそうですけど、ラーメン屋のメーン料理はラーメンであるというところで説得力が弱くなりそうな気も…。シューマイ手作りするラーメン屋も聞いたことないし…。

 実務上の暗黙の基準として、「技能」のコックが本来働くべき(と入管のイメージする)料理店というのは、コースメニューなど高度な技能を使った料理を出す高級外国料理店です。が、実はこれは暗黙の基準であり、明文化はされていませんでした。つまり裁量です。この裁量には多くの店が泣いてきましたが、裁判所はこういう明文化されていない部分を「なかったもの」としてバッサリ斬って、「ラーメン屋でもいいんじゃない」と言ってしまったわけです。ちょっとだけすがすがしい気分がしましたが(笑)、こういう判例が重なることによって、入管もこういう部分を明文化せざるを得なくなってくるのかな、と思いました。

 あ、だからといって失業中のコックのみなさん、安易にラーメン屋へ就職しない方がいいですよ。国がすぐ控訴するんじゃないかと思いますから。


造形作家・川埜龍三

 多文化ビジネスシリーズ第4弾はちょっと番外編で、私が応援している岡山のアーティストさん・川埜(かわの)龍三さんを紹介します。

ryuzokawano 川埜さんは笠岡市を拠点にして活動している造形作家です。倉敷市の常設ギャラリー「ラガルト」で初めて作品を見た時、その静かで繊細な外観と、なぜか内面からみなぎるようなパワーに私は圧倒されました。この人はきっと後世に受け継がれるような作品を作る人だと思います。で、死ぬまでにできるだけたくさん作品をつくってもらいたいのですが、例によって私には作品を買う力がないので(笑)、川埜さんの支援をしてくれる実業家や資本家のファンを増やそうと、日々勝手に宣伝活動をしています(笑)。

 大型の作品を作る川埜さんは、33歳という若さゆえに、収蔵&制作スペースが安く確保できる地方で制作活動を続けなければいけません。そのため、いくらいいものを作っても、なかなか東京近辺の人に作品を見てもらう機会がありません。

postcard ところが現在、生誕100年祭が行われている川崎市岡本太郎美術館において、川埜さんの大型作品「RAVEN」が展示されているのです(第14回岡本太郎現代芸術賞展、4月3日まで)。

 惜しむらくは、制作途中で入選してしまったため、展示品も未完成状態であること。それでも緻密な制作スタイルの一端を感じ取ることができます。未完成品でありながら応募数818点中の入選27点に選ばれたのですから、素晴らしいことだと思います。

 川埜さんを応援しているのは私だけではありません。倉敷市で常設ギャラリーの場所を提供しているのは地元のジーンズ会社さんです。また笠岡市立竹喬美術館は昨年、まだ経歴の浅い新人であるにもかかわらず美術館主催で川埜さんの特別展を催しています。多くの岡山の人が、川埜さんをもっと広い世界に送り出そうと応援しているのです。

 お時間があればぜひ、川崎市岡本太郎美術館へ遊びに行ってください。岡本太郎さんの生誕100周年記念展も、癒しとエネルギーに満ちたすばらしい展覧会でした。そしてもっと時間があったら、倉敷市の常設ギャラリーへもぜひ遊びに行ってみてください!

川埜龍三オフィシャルギャラリー&オフィス"ラガルト"
〒710-0055
岡山県倉敷市阿知3−22−25 倉敷ジーンス2F
営業日:土・日・月曜日 営業時間:11:00〜18:00
TEL:090−7776−6878
FAX:0865−69−0801
URL :http://www.ryuzo3.net/

川崎市岡本太郎美術館
 〒214-0032 川崎市多摩区枡形7-1-5
TEL 044-900-9898 FAX 044-900-9966
http://www.taromuseum.jp/


在特手続き中、働けますか

 妻が日本人、夫が外国人で在留特別許可の審査中であるというご夫婦から相談を受けました。ほかにも悩んでいる人がいるかもしれませんので、ここに書いておきます。

 夫は不法滞在し、不法就労して妻との生活を支えていましたが、日本人と結婚していることだし在留特別許可を受けて在留資格(日本人の配偶者等)をもらいたいと入管へ出頭しました。入管職員から「不法就労になるから審査中は仕事をやめるように」と言われ、夫は仕事をやめました。ところが生活に困ってどうしようもないので、入管に窮状を訴えて働いてもいいか聞いてみたい、というのです。審査は長ければ1年かかることもあり、この先どうなるのかと不安になっているようでした。夫婦はネット上で、こんな情報も見つけていました。「たとえ在留特別許可の審査中で就労を禁止されていても、働くことで夫としての役割を果たしているのだから、入管は実質的には夫の就労を悪くは評価しないようだ」。これは本当でしょうか。

   □   □

 結論からいえば入管は、就労できる在留資格のない外国人が働くこと(不法就労)を自ら認めることはありません。不法就労こそ入管が最も厳しい態度で取り締まっている罪だからです。

 生活に困っているのだから考慮してくれてもよいのではないか、という考え方がご夫婦にはあったのだと思います。その思いのさらに根底には、「日本人と結婚していさえすれば、まず在留資格が当然もらえるだろう。だからその間までのちょっとの期間ぐらい、大目にみてほしい」という考えがあったのだと思います。ここが入管との大きな意識の違いになっているのだと思います。

 在留特別許可を待っている人というのは、基本的には法律違反状態のままであり、入管に拘束されて退去強制処分の手続きを受けているということを覚えておかなければいけません。収容されていないのは、たまたま仮放免してもらっているだけなのです。常に違反審査は「国外退去させる」というゴールに向かって真っすぐに進められています。

 そんな中で、法律違反者ではありながらも(1)過去の違反を告白&反省し、(2)二度と法令違反をしないと誓い、(3)その人が日本にいることがほかの日本人に利益になる、と判断されたとき、初めて日本にとどまることを「特別に」許してもらえます(ほかにも様々な審査基準があります)。この条件に当てはまる人物なのかどうか、入管は審査期間中もじっと見ているのです。

 「働いてはいけない」と言われて、それをきちんと守れるのかどうかも、審査のうちだと思っていいでしょう。「生活に困っているんだから、法律には少々目をつぶって働かせてほしい」という考え方は、「法律を守ろうという意識が低い=気軽に法律違反を犯してしまう可能性が高い」と評価されます。

 夫が働けないなら合法的に働ける妻がお金を稼ぎ、親族にお金を借りてでも、夫が法律違反せず生活していけるよう努力する。この姿勢こそ、入管が求めている夫婦の姿だと思うのです。そしてこれが「法律を守って生活していく」ことの証(あかし)になるのです。

 中にはこっそり不法就労を続けて生活を維持しながら、何とか在留特別許可が取れた人がいるのかもしれません。また入管職員の中にそれを「黙認」していた人はいたかもしれません。でもそれは個別の特殊なケースであって、どの人にも当てはまることではありません。不法就労への取り締まりは昔よりさらに厳しくなっています。昔話や誰かの武勇伝を真に受けて真似をするのは、あまりにも危険な賭けだと思います。

   □   □

 入管のHPにもこの質問への答えが載っていましたので転載しておきます。

(出頭申告)

Q1    在留期限を超えて不法残留していますが,入管局に出頭して今後も引き続き日本での生活を求める手続を行っていますので,法律的には何の問題も無くなったのでしょうか。

A    出頭申告された方の中には「入管局に不法残留等を申告したので,法律的には何の問題もなくなった。法違反の状態は解消された。」と誤解される方が多いようです。

    入管局に外国人の方が出頭申告しても,直ちに不法残留等の状態が解消されたわけではなく,法務大臣から特別に在留が認められない限り,入管法に違反している状態に変わりはないということです。
    したがって,法務大臣の判断がくだされるまでは,原則的には,就労も認められていませんので,働いている工場や会社などで入管法違反により摘発されることもあります。

 


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