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華氏119〜希望を捨てて動くこと〜

 

マイケル・ムーア監督の最新作「華氏119」を見てきました。もー、泣きすぎて疲れました(笑)。

 

面白い、というのは人を動かす大きな力だと思います。人は時代が退屈になってくると、悪いことですら面白ければ受け入れてしまう。善悪よりも面白さが尊ばれる平和な社会が生み出したもの、それがトランプ氏なのだなあ、と思います。

 

私は一時期アメリカに住んでいたので、アメリカで起こっていることが2〜10年後に日本で起こることは確信しています。そして、この映画は今の日本、そして将来の日本がどのような社会になるかも見せてくれます。

 

悪の暴走する兆しを止められなかったのは、「善良な」市民が「憲法が守ってくれる」「良識が守ってくれる」と希望を持ちながら、それに頼って結局何もしなかったからだ、というメッセージを監督は伝えています。

 

面白かったのは、ある識者が「アメリカは200年間の民主主義の歴史があるというのは間違い。1970年代になってやっと黒人と女性に参政権が与えられたにすぎない。私たちはまだ民主主義という理想に向かう途上にいるのだ」と話していたところ。すべての国は発展途上国なのだな〜。

 

こうして考えると日本の戦後史も、大半はアメリカの社会(民主化という方向は良かったけど)をなぞってきた、ある意味自分で考えることを放棄した「退屈な社会」だったのでは、とも思えたり。

 

「アメリカを守るというが、何を守るというのか。私たちが守ろうとしているアメリカは、今まで見たことのない姿になっている」(監督)。

 

「行動するなら、まだ間に合う」と言った監督の言葉は、アメリカの民主主義の底力なのか。その底力で踏ん張る人々の映像がたくさん流れてきて、私は涙が止まらなかったのでした。