links

categories

archives

フィリピン人看護・介護福祉士受け入れ指針

フィリピン人看護師・介護福祉士候補者の受け入れに関する指針が11月6日、厚生労働省から公示されました。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/11/h1106-2.html

PDFファイルはこちら。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/11/dl/h1106-2a.pdf

厚労省のサイトから引用すると、指針のポイントは、以下のとおりです。


今回のフィリピン人の受入れは、これまで我が国として労働者の受入れを認めてこなかった分野において、二国間の協定に基づき公的な枠組みで特例的に行うものです。フィリピン人の受入れを適正に実施する観点から、我が国においては国際厚生事業団(JICWELS)が唯一のあっせん機関として位置づけられ、これ以外の職業紹介事業者や労働者派遣事業者にフィリピン人のあっせんを依頼することはできません。


本協定に基づき国家資格を取得することを目的とした就労を行うフィリピン人は、受入れ施設で就労しながら国家試験の合格を目指した研修に従事しますが、フィリピン人と受入れ施設との契約は雇用契約であり、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等以上の報酬を支払う必要があるほか、日本の労働関係法令や社会・労働保険が適用されます。


本協定によるフィリピン人の受入れは、協定において認められる滞在の間に看護師・介護福祉士の国家資格を取得していただき、引き続き我が国に滞在できるようにすることを目的とした制度です。したがって、国家資格取得前は受入れ施設の責任において、国家資格の取得を目標とした適切な研修を実施していただくことが何よりも重要となります。

 

フィリピン人看護師ら受け入れは09年度以降に


20日付NIKKEI NET(日経新聞サイト)
によると、厚生労働省は2008年度に予定していたフィリピン人看護師・介護福祉士の受け入れを09年度以降に延期する方針を固めたそうです。

 「比上院は14日で休会し、4月21日まで再開されない。EPAは日本の国会では承認済みだが、比上院で批准されない限り発効しない仕組み」とのことです。

フィリピン人看護師・介護福祉士候補の受け入れ

 日比経済連携協定に基づくフィリピン人看護師・介護福祉士候補者の受け入れが2008年度から始まります。この施策は、「日本が将来、海外の労働者へ門戸を開くのかどうか」を占う試みとして注目を集めています。

 「人手不足の解消のために外国人を入れることはしない」というのが日本政府の方針ですが、実際には人手不足を補う必要があります。そこで政府は「外国人研修生・技能実習制度」を生みだしました。これは計3年間だけ「研修と技能実習」という名目で製造・加工業者などが外国人を受け入れるというものです。労働対価が日本人労働者の半分程度で、かなり強制力の強い労働であるため、人権団体等から批判されています。

 そこで「適正な能力を持つ人であれば、研修後にも正式に労働者として受け入れることにしよう」と少し方針を変えたのが、今回の施策です。

 施策では、フィリピンの看護師(3年の実務経験も持つ人)と介護福祉士を対象にして、日本入国から3〜4年の間に日本の国家資格が取れたら、労働者として引き続き滞在を許可するという流れです。在留資格は「特定活動」となり、資格が取れるまでの3〜4年の間は病院で就労・研修することができます。

 2年間でフィリピンから看護師志望者400人、介護福祉士志望者600人の合計1000人を上限として受け入れます。資格が取れなかった人は、帰国しなければいけません。


厚生労働省の解説ページ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other07/index.html


    □

 この施策、私にはとても「労働者をこれから広く受け入れよう」という試みには思えません。どちらかというと、「フィリピンとの協定があるし、財界からの要望があるから、仕方なく労働者受け入れ促進施策をやってみました。でも本当は受け入れたくないんです」という相反する思いを反映した、すごく入り組んだシステムになっているように思います。つまり、この「白か黒か分からない」労働施策のもと、また新しいタイプの「外国人研修生」が生まれるのかなーと思います。

    □ 


 この問題に対する衆議院での国会答弁を掲載しておきます。

   ------------------------------------------

平成十九年十月九日提出
質問第九九号

外国人介護士受入れ及び介護福祉士制度に関する質問と答弁


内閣衆質一六八第九九号
平成十九年十月十九日
質問提出者 山井和則
答弁者   内閣総理大臣 福田康夫




外国人介護士受入れ及び介護福祉士制度に関する質問主意書


(外国人介護士受入れについて)
◆一 前回答弁書(内閣衆質一六八第四四号)では、外国人介護福祉士候補者の受入れについて「円滑かつ適正な受入れを行うことができるかどうか」等を考慮するとあるが、「円滑かつ適正な受入れ」とはどういうことを指すのか。

(答弁)
 先の答弁書(平成十九年十月二日内閣衆質一六八第四四号。以下「前回答弁書」という。)四についてでお答えした「円滑かつ適正な受入れ」とは、経済連携協定に基づく外国人介護福祉士候補者の受入れの要件や趣旨に沿った形であって、かつ、外国人介護福祉士候補者の募集及び選考、雇用契約の締結、受入れ施設における就労及び研修などの一連の過程において支障を生じさせないような受入れを指すものである。

◆二 一において受け入れた外国人介護福祉士候補者を巡回指導する者は何人で、どれくらいの頻度で巡回指導するつもりか。

(答弁)
 厚生労働省としては、少なくとも年に一回、外国人介護福祉士候補者の受入れ施設に対する巡回指導を受入れ調整機関となる予定の社団法人国際厚生事業団(以下「事業団」という。)に委託して実施することとしているが、巡回指導に従事する者を何人とするかについては、現時点では未定である。

◆三 受け入れた外国人介護福祉士候補者は、介護施設の人員配置基準に定められた人員数には含まないが、それを実際どのように確認するつもりか。


(答弁)
 昨年署名した経済上の連携に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定においては、フィリピン人介護福祉士候補者に対する入国及び一時的な滞在の許可の要件として、一定の条件を満たす介護施設においてその者の研修が行われるものであること等が規定されている。

 厚生労働省としては、当該一定の条件として、当該フィリピン人介護福祉士候補者を除く介護職員の数が、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)等に基づく職員等の配置の基準を満たすことを定めることとしており、その要件の遵守状況について、年に一回、当該介護施設の設置者に対し、事業団を通じて介護職員の配置状況の報告を求めることにより確認することとしている。

◆四 日フィリピン経済連携協定に基づく介護福祉士候補者受入れ人数の上限を「六〇〇人」とした根拠は何か。

(答弁)
 フィリピン人介護福祉士候補者の受入れ人数の上限については、フィリピン人介護福祉士候補者の円滑かつ適正な受入れを行うことができるかどうか、我が国の労働市場に悪影響を及ぼさないかどうかといった点等を考慮して設定したものである。


◆五 前回答弁書(内閣衆質一六八第四四号)では、「介護福祉士の経済連携協定による受入れについては、今後とも、特例的な受入れとしての位置付けを損なわず、また、我が国の労働市場に悪影響が及ばない範囲内で対応することとしている」とある。

   峅罎国の労働市場」とは、どういう職種で、どれだけの人口がある労働市場を指すのか。

(答弁)
 お尋ねの「我が国の労働市場」とは、直接的には、入所及び通所施設で就労する介護職員に係る労働市場を指すものであり、当該介護職員の数は平成十七年十月現在で約七十七万人である。

 ◆ 岼影響」とはどういったことを指すのか。
(答弁)
 御指摘の「悪影響」とは、外国人介護福祉士候補者の我が国への受入れによる日本人介護職員の雇用機会の減少等を指すものである。

  「悪影響」を及ぼしていることをいつ、誰が判断するのか。
 ぁ,△蕕じめ、どのような影響を及ぼすのか国は予測しないのか。

(答弁)
 今後、仮に外国人介護福祉士候補者の受入れを含む経済連携協定をフィリピン及びインドネシア以外の国と締結する場合には、同協定に基づく受入れが開始されるまでの過程において、当該受入れが我が国の労働市場に悪影響を及ぼすものかどうかについて、政府として判断していくものである。

 ァ 岼影響が及ばない範囲」とあるが、それは何人以上受け入れれば悪影響を及ぼすと現在国は考えているのか。

(答弁)
 経済連携協定に基づき受け入れた外国人介護福祉士候補者のうちどの程度の者が我が国の介護福祉士資格を取得して我が国で就労を継続するかといった点の予測が困難であり、また、時々の我が国の労働市場の状況にもよるため、お尋ねについてお答えすることは困難である。

◆六 前回答弁書(内閣衆質一六八第四四号)では、「経済連携協定に基づく介護福祉士の資格取得を目的とした外国人の受入れに当たっては、円滑かつ適正な受入れが行われるよう、その趣旨や仕組みについて国民への周知を図ってまいりたい」とあるが、趣旨や仕組みについて国民への周知をするにもかかわらず、実際の受入れ施設がどこなのか周知されないのはなぜか。


(答弁)
 経済連携協定に基づく外国人介護福祉士候補者の受入れの趣旨や仕組みについては、適正な受入れを行う観点から、十分に周知する必要があるが、三についてで述べたとおり、外国人介護福祉士候補者については外国人介護福祉士候補者の受入れ施設の介護職員の数に算定できないこととすることから、当該受入れ施設のサービスとそれ以外の介護施設のサービスとの間に差異は生じないと考えられ、御指摘のような周知を行う必要は必ずしもないものと考える。


(准介護福祉士について)
◆七 前回答弁書(内閣衆質一六八第四四号)では、准介護福祉士について「介護福祉士となるため介護等に関する知識及び技能の向上に努めなければならない旨を規定し、介護福祉士の資格を取得する途中段階の資格としての位置付けを明確にするとともに、介護福祉士養成施設における教育課程についても拡充することとしている。これらの点を踏まえると、改正法案において准介護福祉士の制度を導入することが、介護福祉士の質を低下させることにはならないと考える」とある。

   崚喘翆奮の資格」というのは厚生労働省が所管する他の国家資格で存在するのか。

(答弁)
 御指摘の「途中段階の資格」という表現は、准介護福祉士は拡充された教育課程を修了して資格を得ているが、最終的には介護福祉士を目指していくものであるという趣旨で用いたものであり、厚生労働省が所管する他の国家資格制度においては、このような意味での「途中段階の資格」は存在しない。

 ◆ゞ軌蕾歡を拡充した結果、介護福祉士国家試験に落ちた者について「介護等に関する知識及び技能の向上に努めなければならない旨を規定」すれば「介護福祉士の質を低下させることにはならない」とする根拠は何か。

(答弁)
 准介護福祉士については、現行より拡充された教育課程を修了していることが資格取得の要件となるものであること、また、御指摘の規定を置くことにより、准介護福祉士が介護福祉士の資格を取得するため介護等に関する知識及び技能の向上に努めることが期待されることから、御指摘の答弁を行ったものである。

(実務経験ルートについて)
八 前回答弁書(内閣衆質一六八第四四号)では、「現在、三年以上の実務経験により介護福祉士の受験資格が付与されるが、実務経験のみでは利用者の状況に応じて必要な介護を考える思考プロセスや利用者等への説明能力等について制度的・理論的面での十分な教育を受ける機会に欠けているとの指摘もあったことから、改正法案による介護福祉士の資格の取得方法の見直しにおいては、介護福祉士の受験資格については三年以上の実務経験に加え、養成施設における介護福祉士として必要な知識及び技能の修得を要することとし、その修得に必要な理論的・体系的な学習を行うためには六か月以上の教育課程が必要であると考えたもの」とある。

   崋駄碍亳海里澆任詫用者の状況に応じて必要な介護を考える思考プロセスや利用者等への説明能力等について制度的・理論的面での十分な教育を受ける機会に欠けているとの指摘」はいつ、誰がした指摘なのか。

(答弁)
 御指摘のような「指摘」については、平成十八年一月三十一日及び同年三月十六日に開催された厚生労働省の「介護福祉士のあり方及びその養成プロセスの見直し等に関する検討会」において、同検討会の委員が行っている。

 ◆ 崋駄碍亳海里澆任詫用者の状況に応じて必要な介護を考える思考プロセスや利用者等への説明能力等について制度的・理論的面での十分な教育を受ける機会に欠けている」と指摘された根拠は何か。他の養成ルートから介護福祉士になった者との明確な違いはあるのかお示しいただきたい。

(答弁)
 現在、介護福祉士の養成施設においては、介護保険法に基づく居宅サービス計画及び施設サービス計画に関する援助技術、介護技術に関するコミュニケーションの技法等について教育を行うこととされているが、三年以上の介護等の実務経験を経て介護福祉士試験に合格した者には、こうした介護に関する理論的・体系的な教育課程を履修することが義務付けられていないところである。厚生労働省としては、八の,砲弔い討能劼戮唇儖の指摘は、このようなことを踏まえてのものであったと理解している。
また、もう一つの養成課程である介護福祉士の養成を行う高等学校及び中等教育学校を通じた養成課程においても、介護に関する理論的・体系的な教育課程の一環として社会福祉制度や社会福祉援助技術等の教育を行っているが、介護福祉士の資質の向上を図っていくため、改正後の資格取得方法について、養成施設における教育課程と同等の水準となるよう現行の教育課程の内容を拡充することとしている。

  「その修得に必要な理論的・体系的な学習を行うためには六か月以上の教育課程が必要」とあるが、なぜ「六か月以上」なのか。

(答弁)
 介護福祉士の養成課程においては、介護保険制度等に関する知識、利用者の権利擁護に関する知識、認知症等の多様な利用者に対する介護の提供において必要となる医学的な知識など、実務経験だけでは修得が困難な知識及び技能について、理論的・体系的に学習することとしており、そのために最低限必要な期間として、六か月としたものである。

(その他)
◆九 これまで通信課程を受講することによって介護福祉士になることができたが、社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案でできなくなった理由は何か。

(答弁)
 現在、高等学校及び中等教育学校においては、介護福祉士の資格を取得するための通信制の課程が認められているが、認知症の者に対する介護の需要の増加など、近年の介護サービスに対する国民のニーズの多様化・高度化に対応し、介護福祉士の資質の向上を図っていくためには、介護福祉士試験の受験者が履修すべき教育課程の内容を拡充・平準化するとともに、介護実習について十分な教育時間数と実効性のある教育体制を確保する必要があるとの観点から、改正後の介護福祉士の資格の取得方法においては通信制の課程を認めない方向で検討を行っているところである。

◆十 九において、離島や僻地など、養成施設からほど遠い地域に住む者にとって、今後どのようにして介護福祉士の資格を取得すべきと国は考えるのか。

(答弁)
 厚生労働省としては、平成十九年四月二十六日の参議院厚生労働委員会における「実務経験ルートに新たに課される六月以上の養成課程について、働きながら学ぶ者の負担軽減に配慮し、通信課程を認める」こととの附帯決議も踏まえ、当該養成課程について通信制の課程により修了することも認める方向で検討を行っているところである。なお、養成施設については、現在でも、通信制の課程を認めていないところである。

| 1/1PAGES |